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Leanitonの価格の理由

革製のギター・ストラップは色々ありますが、値段もまちまちです。安ければ2,3千円のものから、特殊なものを除いて一般的に買うことのできるで高いものでは3万円ほどまで、実に幅広い価格の商品が売られています。その中でもLeanitonのギター・ストラップは2万円以上とかなり高級な部類に入りますが、なぜ高いのでしょうか。この価格の違いというのは、どこから来るのでしょうか。

1.高級ななめし方

革は動物の皮膚なので、そのままの状態では腐敗してしまいます。この腐敗を防ぐために、その原因となるたんぱく質や脂肪を取り除き、薬品等を使って柔軟性や耐久性をもたせる加工を施します。これを鞣し(なめし)と言います。

一般的に行われるなめし方には、タンニンなめしとクロムなめしの2種類があります。Leaniton では風合いや質感の良さ、経年変化を楽しめて一生使えることを考えて、表面の革にはより手間がかかって高価なタンニンなめしの革を使用しております。

タンニンなめし

タンニンなめしは、硬くてしっかりとしていて耐久性のある革を作る際に行われます。主にベルトや靴、鞄などに使われます。自然由来の植物の渋を原料として使用するため革本来の風合いが残り、また革自体の耐久性が高く長期間使用することができるため、革を育てて経年変化も楽しむことができます。

一方で油や水分を吸収するため汚れやすく、お手入れが必要になることもありますが、それも含めて革の個性を楽しめるのが特徴です。また加工に要する期間も長く、短いもので2週間、長ければ数ヶ月かかるものもあります。

このように加工の手間がかかるため、クロムなめしに比べて価格は高くなっています。

クロムなめし

クロムなめしは、伸縮性のあるしなやかな革を作るのに用いられます。弾力性や柔軟性、耐水性、耐熱性があり、衣服、財布、バッグ、ソファなどに使用されています。

タンニンなめしに比べ、1~5日程度と非常に短い期間加工が可能です。着色しやすく発色も良く、柔らかい革に仕上げることができます。一方で経年による変化があまりないためエイジングを楽しむことは出来ない上に、革本来の質感や風合いは失われてしまいます。

このように加工がしやすいため、流通している革の多くはクロムなめしの革となっており、価格もタンニンなめしよりも安価になっています。

2.高級な革の仕上げ

なめし終わった革は、その仕上げ方法により用途に応じて様々な性質を持ちます。仕上げ方法を大きく分けると「素仕上げ」「染料仕上げ」「顔料仕上げ」3つになります。これらは素材の状態(質)により、主にどの方法の仕上げが適しているかが決まってきます。革は天然の素材であるが故に、生前の傷やしわなどが残っている場合があり、主にバラキズ(生前の怪我や虫刺されなどの傷跡)、トラ(皮膚のシワや成長の痕)、チスジ(皮膚の下を通る血管の痕)などがあります。

革の価格は素仕上げが最も高く、次いで染料仕上げ、そして最も安価な仕上げは皮の質に左右されることの少ない顔料仕上げとなっています。Leaniton では革の持つ風合いや肌触りを大切にして、より高価な素仕上げの革を使用して製造しております。

素仕上げ

素仕上げは塗装やラッカーなどのコーティング、グレージング(摩擦)や型押しなどをせず、最低限の染色だけで仕上げた革で、仕上げ剤などを使用せず表面を磨きつやを出して行い質感を味わえる革にする方法で、経年変化を楽しめます。毛穴が残っておりマットな質感で、水を吸いやすい性質があります。傷やしわが少なく目立たない革を選んで仕上げるため、革自体の価格が上がり高価な仕上げ方法になります。

染料仕上げ

傷がある程度ある革は、染料仕上げにする場合が多くなっています。動物が生きている間についた傷やシミなどを目立たなくさせるために、アニリン染料と言われるものを染みこませて色をつけ、革の素材感を残しつつもある程度の傷やシミも革の個性として楽しむ仕上げ方です。

顔料仕上げ

傷が多く見た目悪い皮は、顔料仕上げにすることが多くなっています。革の表面全体にスプレー等で顔料を厚く吹きつけて、革の上から色を乗せて傷やシミを隠します。表面に着色するために鮮やかな発色の色を付けることができ、また傷やシミを隠すことができるので、均質の革を大量生産することが出来ます

3.革の使用枚数の多さ(3枚重ね)

革製の安いストラップには、1枚の革をただ切って穴を開けただけのものがあります。このようなものは断裁する手間しかかからないため、比較的安価に製造することが出来ますが、床面という革の裏側をそのまま使用しているため、触り心地が固くザラザラしていて、革のカスが落ちる場合もあります。

一方で高価格商品になれば、表側も裏側も革を使用しているものが多く見られます。一部の商品には裏側にはスエードを使用しているものがありますが、一般的に銀面(革の表面)を裏側に使ったものの方がより高価になります。 またギター・ストラップの表側、裏側ともに革を使用している商品でも、その多くが間に芯材と言われるものを挟んで作られています。これには厚みを出すことにより強度やクッション性を確保する目的があります。

Leaniton のギター・ストラップでは表側、裏側ともに革を使用しており、なおかつ敢えて芯材を使わずに贅沢に革を3枚重ねることで、強度とクッション性を確保しております。そのため他社の商品よりも非常に多くの革を使用しております。

4.製品面積の広さ

革製ギター・ストラップ表裏

ストラップの幅が太かったり長さが長くなればなるほど、必要とする革の量が増加し価格にもそれに伴って上がります。 Leaniton のギター・ストラップは、長さ調節の幅がかなり広く設計されており、ストラップの太い本体パーツの長さが、他社製品と比較してもかなり長く取られております。

例えば他社のロングタイプの革ストラップ商品では、長さが107〜137cmであるのに対してLeanitonのギター・ストラップは107〜149cmと最大の長さが12cmも長くなっています。 このようにLeaniton のギター・ストラップは、太い本体パーツの面積が大きくより多くの革が使われており、ゴージャスで重厚感のある見た目になっています。

ストラップを比較するときは最大の長さ、つまり使われている革の多さに注目してみて下さい。

5.ステッチの多さ

ギター・ストラップの中には、前述のように1枚の革を裁断しただけのものもありますが、裏面にも革を使用しているものもあり、革が表裏で2枚になれば縫い付ける手間が発生します。またストラップピンを通す穴や、長さ調整ベルトを通す穴の回りを縫って、補強している商品もあります。

Leanitonのギター・ストラップでは、3枚の革を縫い合わせ、ストラップピンの穴や調整用ベルト穴の回りを縫って補強し、更にピック用のポケットも縫い付けて作っており、非常に手間を掛けて作っています。

このようにミシンのステッチが多いほど縫製に手間がかかるためコストは増加し、それによってストラップの価格も上がります。

6.裁断面の処理

ギター・ストラップは、革を切って縫い合わせると言う比較的シンプルな作りです。そのため作りの質の差があまり出にくいと思われるかもしれません。しかしLeanitonでは裁断面の処理にもこだわって作っています。

世に出回っている革製ギター・ストラップは、革を切って縫っただけで裁断面の処理がされていないものが殆どです。これは断面を指でなぞってみれば分かりますが、未処理のものはザラザラしています。革のバッグや鞄、財布などをお持ちの方がいれば、その断面をよく見て頂くとお分かりになると思いますが、すごく価格が安いものでなければ恐らくツルツルしていると思います。この革の断面のことをコバと言いますが、バッグや財布などではこのコバを磨いて、保護剤を塗るコバ塗り処理がなされています。しかしギター・ストラップにおいては高価格品でもそこまでやっている商品は殆どありません。

Leanitonではバッグや財布作りと同様に、1本1本丁寧にコバ塗りを行って仕上げています。使用している革の質の高さに加えて、このような細部へのこだわりこそが、Leanitonのギター・ストラップが最高級品たる所以です。